見逃し厳禁|睡眠不足がずっと続くと健康にどう影響するのか

健康

「仕事が忙しくてずっと睡眠不足だわ。休みの日に寝だめしているけどいつも疲れが残っている」

現代人の多くは睡眠不足に悩んでいます。忙しい社会人の方はとくに睡眠時間が取れなくて悩んでいるひとが多いですよね。

この記事では、睡眠不足によって起こる悪影響を5つ紹介していきます。睡眠不足がずっと続くと病気になりやすくなったり、うつ病になりやすくなったりと肉体的にも精神的にも悪影響が多いです。

また睡眠不足にならないための対策も紹介していきますので、「睡眠不足を自覚しているけどどうすることもできない」ひとはぜひ最後まで読んでいってください。

睡眠不足がもたらす悪影響

睡眠不足は健康に悪影響をもたらします。1日だけの睡眠不足であれば大きな影響はありませんが、睡眠不足が常態化しているひとは自分でも気づかないうちにどんどん健康を損ねているのです。以下が睡眠不足による悪影響になります。

  • 免疫が低下する
  • ミスが増える
  • 肥満・病気にかかりやすくなる
  • 認知機能が低下する
  • 気分が落ち込む

上記の悪影響について1つずつ解説していきます。睡眠不足を治して健康な生活を取り戻したいひとは、ぜひ最後までお読みください。

 免疫が低下する

睡眠不足が体にもたらす悪影響の1つ目は、免疫力が低下することです。免疫はウイルスや最近から体を守る重要な機能なので、低下すると病気になるリスクが上がります。睡眠不足は免疫を低下させるので、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるのです。

実際に睡眠時間5時間未満のひとが風邪をこじらせて肺炎になるリスクは、睡眠時間が8時間のひとと比べると1.4倍になるという研究結果があります。(引用:薬と健康の情報局)

睡眠不足が体にもたらす悪影響は、免疫の低下です。健康な状態であればウイルスを体の外に出す免疫機能が、十分に機能せず病気にかかりやすくなってしまいます。とくにインフルエンザやコロナといったウイルス性の病気が流行っていることはしっかり睡眠を取るようにしましょう。

 ミスが増える

睡眠不足がもたらす悪影響の2つ目はミスが増えることです。みなさんも経験があると思いますが、睡眠不足では集中力が低下します。仕事中にも、睡眠不足だと集中できずにミスを繰り返すことが多いです。

実際にずっと睡眠不足で日常生活を送っていると、思考がまとまらなかったりとんでもない勘違いをしたりすることがありますよね。睡眠不足では頭がしっかり働かないため、仕事でも家事でもミスをしやすくなってしまいます。

睡眠不足による悪影響は、ミスが増えることです。集中力と判断力が低下することにより、普段であれば難なくこなせる仕事でもミスすることがあります。大きなミスは会社や家族に多大な迷惑をかけるため、普段から短時間の昼寝などで睡眠時間を十分に取り頭がすっきりした状態で会社に行きましょう。

 肥満・病気にかかりやすくなる

睡眠不足の悪影響は、肥満や病気にかかりやすくなることです。まず肥満になる確率が上がる理由ですが、睡眠不足になると食欲が増加します。また、先ほど述べた免疫の低下によって病気にかかりやすくなるのです。

睡眠不足になると、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンが分泌されます。逆に満腹感を感じさせるホルモン「レプチン」が減少するので、食べる量が増えて体重増加につながるのです。

睡眠不足になると、食欲の増加と免疫の低下が起こります。これらの要因によって肥満につながったり、病気にかかりやすくなったりします。最近体重が増えてきたひとや体調が悪いと感じているひとは、1度睡眠不足を疑ってみましょう。

 認知機能が低下する

睡眠不足による悪影響4つ目は認知機能の低下です。睡眠不足がずっと続くと脳の情報を正しく記憶して処理する機能を低下させるので、認知機能が低下します。これは睡眠不足になることで本来記憶や感情の整理をするはずの「レム睡眠」時間が短くなるからです。

睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。夢を見るのはレム睡眠の時間なので、このとき現実に見聞きしたことが記憶として定着するのです。睡眠不足がずっと続くとレム睡眠の不足にもつながるので、同時に認知機能も低下することになります。

睡眠不足には認知機能の低下という悪影響があります。睡眠中は脳内で記憶を整理し定着させる大切な時間です。試験前の一夜漬けなどは試験が終わったら全部忘れてしまいますが、それも脳内で記憶が定着できず長期記憶にならないことが理由と言えます。

 気分が落ち込む

睡眠不足の悪影響は気分が落ち込むことです。ずっと睡眠不足だと精神状態が不安定になるので、うつ病などの精神疾患にかかりやすくなります。

睡眠不足がずっと続くと、ストレスホルモンである「コルチゾール」が大量に分泌されます。コルチゾールは肉体・精神の両方にストレスを蓄積させるホルモンです。睡眠不足だとストレスホルモンの影響でうつ病やその他精神疾患にかかりやすくなります。

睡眠不足の悪影響は気分が落ち込むことです。睡眠不足状態になるとストレスホルモンであるコルチゾールが大量に分泌されてうつ病になりやすくなります。仕事の忙しさなどで睡眠不足がずっと続いているひとは、知らないうちにストレスが溜まっていますのでしっかり睡眠を取るようにしてください。

睡眠不足にならないためには

睡眠不足にならないためには日頃から規則正しい睡眠習慣をつけておく必要があります。以下の4点を意識して、対策することが大切です。

  • 自分に必要な睡眠時間を知る
  • 毎日同じ時間に就寝する
  • 運動習慣をつける
  • 病院に行って相談する

上記の対策について解説しますので、睡眠不足を解消したいひとはぜひ参考にしてください。

 自分に必要な睡眠時間を知る

睡眠不足にならないために最も重要なことは、自分に必要な睡眠時間を知ることです。健康を維持するために必要な睡眠時間は個人差がありますが、ほとんどのひとは毎日7~8時間の睡眠が必要になります。

年齢別に必要とされる睡眠時間の目安は下記表の通りです。

参照:薬と健康の情報局

上記の表からもわかるように、最低でも7時間は睡眠を取る必要があります。中にはもっと少なくても平気なひともいますが、個人差がありますので自分が何時間睡眠を取れば元気に日中活動できるか、日々の生活から見極めることが大切です。

 毎日同じ時間に就寝する

睡眠不足にならないために大切なことは、毎日同じ時間に就寝することです。就寝時間を一定にすることで、起床時間も一定になり安定した睡眠時間を確保できるようになります。

多くのひとは毎日就寝している時間の3時間前に最も覚醒していますので、この覚醒時間を過ぎてからが眠気のピークです。毎日違う時間に寝ていると、体内時計が乱れて覚醒と眠気の時間もバラバラになってしまいます。

睡眠不足にならないためには、毎日同じ時間に就寝して体内時計を一定に保ちましょう。もし夜更かして次の日に眠いときは、15分程度の仮眠を取るといいですよ。短時間でも眠気があるときの昼寝は頭がすっきりします。

 運動習慣を身につける

睡眠不足にならないために大切なことは、運動習慣を身につけることです。適度に運動することで、交感神経が活発になり覚醒と睡眠の切り替えがスムーズにできるようになります。

出典:The Best Exercises for Sleep:SleepFoundation.org

朝起きてすぐ散歩したり、昼間に家で軽い筋トレをしたりなどちょっとした運動を生活の中に少し組み入れるだけで、夜にぐっすり眠れるようになるのです。運動するタイミングは入眠前の1~2時間前までであればいつでも構いません。

運動後は体温が高くなって眠りにくくなるので、日中に運動して夜に眠くなるようにするのが最適です。

 病院に行って相談する

ずっと睡眠不足が続いて改善が難しいと判断したときは、病院に行って診断を受けるのも手です。睡眠不足は背後に病気が隠れていることもあるので、早めの診察を受けたほうがいいでしょう。

たとえば睡眠時無呼吸症候群は、肥満が原因で気道が狭くなるために起こる病気です。自覚症状はありませんが、何度も中途覚醒したり日中に眠気を感じたりとストレスや疲労がたまります。気になる方は病院に行って診察を受けましょう。

睡眠不足の改善が難しいときは、病院に行って病気が隠れていないか診察してもらうことが大切です。夜中に何度も起きる、たくさん寝ても疲れが取れないなどの自覚症状があれば、病院に行くことでただの睡眠不足なのか、それとも他の要因があるのかがわかりますよ。

 日本人に必要な睡眠時間と平均睡眠時間

日本人に必要な睡眠時間は7~8時間です。しかし実際に平均睡眠時間を調べてみると、7時間22分と世界でもとくに短いという結果になりました。令和元年の国民健康・栄養調査報告では40~49歳の平均睡眠時間で最も回答が多かったのは「5時間~6時間(36.5%)」でした。

国民全体の平均では7時間を超えていますが、これは未成年や高齢者も含めた数字なので働き盛りの社会人となると大幅に短くなるのです。日本人は世界的に見ても睡眠不足が問題になっています。

まとめ|睡眠不足は肥満や病気になるので早めの対策を

睡眠不足による悪影響と睡眠不足にならないための対策について紹介してきました。睡眠不足による悪影響は以下の5つです。

  • 免疫が低下する
  • ミスが増える
  • 肥満・病気にかかりやすくなる
  • 認知機能が低下する
  • 気分が落ち込む

睡眠不足は集中力の低下でミスが増えるのはもちろんですが、肥満やうつ病の原因にもなります。日本人は世界でも睡眠時間が短いと言われていますので、現実的に対策が難しい問題です。

それでも就寝時間を一定にしたり、運動習慣を取り入れたりすることで睡眠不足を改善できます。睡眠不足は将来の健康を損ねることになるので、今のうちからしっかり睡眠を取れるように日々の生活を見直してみてください。

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